転職後にミスマッチを感じている人はどれくらいいる?転職してから「話が違うかも…」と感じる人は、実は少なくありません。エン・ジャパンが転職経験者向けに行った調査によると、転職経験者の82%が「入社前に聞いていた内容と実態にギャップがあった」と答えています。なかでも多かったのが、「社風が合わない」「昇給しにくい」「教育体制が整っていなかった」といった、いわゆる悪いギャップ。その原因としては、「情報収集が足りなかった」「急いで決めてしまった」「仕方なく妥協した」といった背景が目立ちます。入社前後でギャップがあるのは珍しいことではありません。ただ、それが「辞めたい」と感じるほどのミスマッチに発展しないようにすることが大切です。参考:本音採用がギャップを無くす!「入社後ギャップ撲滅作戦」|エン人事のミカタ転職で「辞めたい」と感じるミスマッチ入社前は納得していたはずの会社でも、いざ働きはじめてみると「なんだか違う……」と感じることはあります。ここでは、転職後に「辞めたい」と思いやすいミスマッチの代表的なパターンを10個紹介します。聞いていた業務内容と実際の仕事内容が違った求人票では「企画補助」と書いてあったのに、実際は営業資料の修正と雑務がほとんど。こうした“業務の中身ギャップ”は非常に多く見られます。特に職種未経験で入った人ほど、内容を想像で補っている場合が多く、現場との温度差に驚くことが少なくありません。「話が違う」と感じる第1歩が、不信感につながってしまうこともあります。上司や同僚との人間関係が合わない仕事内容は興味があって楽しいことなのに、直属の上司とはそりが合わない。業務内容は許容できても、人間関係が合わないと毎日がストレスになります。たとえば、雑談の少ない職場で孤立感を覚えたり、上司の指導スタイルが高圧的だったり……。「人と合わない」は、意外と辞めたくなる理由の上位にあります。仕事の悩みの多くは“人”に集約されると言われるのも納得です。労働時間・残業が想定よりも多い「残業は月10時間程度」と聞いていたのに、ふたを開けてみれば毎日2時間残業。こうした勤務時間に関するギャップは、体力的な負担だけでなく、生活リズムにも大きな影響を与えます。特にワークライフバランスを重視している人にとっては深刻な問題です。長時間労働が前提の職場では、心身ともに削られていきます。評価制度や昇給の仕組みに納得できないどれだけ成果を出しても昇給がない、上司に気に入られた人だけが昇進する。こうした不透明な評価制度は、やる気を削がれる原因になります。明確な基準がない職場では、「このまま頑張っても報われない」と感じてしまう人も多いです。結果ではなく“空気”で評価が決まる職場に違和感を抱く人も少なくありません。レベルが高すぎて自分のスキルじゃついていけないやる気で意気込んでいたが、みんなと比べて標準搭載しているスキルに差がありすぎる。「未経験歓迎」とあっても、実際は経験者ばかりのチームに配属されてしまったという声も少なくありません。早すぎる期待や放任にプレッシャーを感じ、自信を失ってしまうケースがあります。周囲とのスキル差に焦りを感じやすい人ほど、苦しくなりがちです。「自分だけが劣っている気がする」と感じることが、職場への居づらさに直結します。会社の文化・価値観が合わない自分は活発に意見を交わしたいタイプだけど、黙々と仕事を進める社風だった。そんな“空気”の違いもミスマッチの要因になります。文化は求人票では伝わりづらく、入ってみないとわからない部分だからこそ、ギャップが起きやすいのです。価値観のズレは小さな違和感のようで、継続意欲に大きく響きます。福利厚生や制度が形だけで機能していないリモートOKと聞いていたのに、みんな出社してる⋯⋯。「リモート可」と記載があっても、実際は“制度はあるけど誰も使っていない”というケースもあります。制度が整っていても、運用されていなければ意味がありません。見かけの待遇に惹かれて入社した人ほど落差を感じやすいポイントです。制度が“飾り”でしかない会社では、モチベーションも維持しづらくなります。通勤や勤務地の条件が想像以上にストレス通勤時間が1時間以上かかる、配属先が思ったより遠くて辛い。地理的なストレスもバカにできません。朝の満員電車や乗り換えの多さは、毎日の疲れに直結します。「家から通えるから大丈夫」と思っていても、実際に続けると違って感じることもあります。小さなストレスの蓄積が、働く意欲そのものを削っていくこともあります。業界やサービスへの興味がもてなかった友だちが楽しそうに働いているから選んだのに、こんなに大変だなんて。なんとなく「安定していそう」で選んだ業界。けれど、日々の仕事に興味をもてず、惰性で働いている感覚がつきまとう。そうなると学びも深まらず、転職先に定着することが難しくなります。特にキャリア初期では、この“興味のなさ”がじわじわ効いてきます。「ここで働き続けたい」と思えないことが、静かな離職の引き金になります。ストレスと給料が見合っていない毎日フルスロットルで働いているのに、給料はほとんど変わらない。そんな不満もよくある辞めたい理由の1つです。仕事内容のわりに報酬が低いと、「こんなに頑張って何のため?」と虚しさを感じやすくなります。報酬は感情の納得感にも直結します。「割に合わない」と感じた瞬間から、心は離れていくものです。転職でミスマッチしてしまう理由ミスマッチの裏には、求職者・企業の双方に共通する“すれ違い”があります。ここでは代表的な5つの原因を具体的に解説します。企業情報の“表面”しか見ていないから求人票にある「自由な社風」「風通しの良い環境」といった言葉を、なんとなく好印象として受け取っていませんか?こうした抽象的な表現は、企業によって意味合いがまったく異なることがあります。たとえば、「自由」は裁量権を指す場合もあれば、マニュアルがなく放任される状況を意味することも。表現に対して具体的なイメージがもてないまま入社すると、「思っていたのと違った」と感じやすくなります。自分の価値観や働き方の優先順位が曖昧だから「福利厚生がいい会社がいい」「土日休みなら問題ない」こうした条件ベースの選び方をしていると、実際に働いたときの“しっくりこなさ”につながります。本当は「人と深く関わる仕事がしたい」「成果をちゃんと見てほしい」など、価値観のほうが仕事の満足度には大きく関わってきます。それが明確になっていないと、どの会社に入っても「なんか違う」と感じてしまう悪循環に陥りがちです。面接で“見せたい自分”に寄せすぎてしまっているから内定がほしい気持ちが強すぎると、企業に合わせた回答ばかりしてしまいがちです。たとえば、本当は人前で話すのが苦手なのに「営業にも興味があります」と答えてしまう、といったケースです。こうした“演じた自分”で通過してしまうと、入社後に求められる役割と自分の得意・不得意にズレが生じやすくなります。企業がポジティブな面しか伝えていないから企業側も採用活動では“いい印象”を与えようとします。結果として、「裁量がある」「自由な社風」などのプラス面が強調され、ネガティブな情報たとえば「忙しい時期は残業が続く」「教育制度は最低限」などは曖昧なままになることがあります。面接では、あえて「入社後にギャップが生じやすいことはありますか?」など、聞きづらいことを聞く工夫も必要です。企業が“即戦力として使えるか”だけで判断しているからこれも企業側の問題です。採用の現場では、「この人はすぐに使えるか」という視点が先行しがちです。その結果、社風との相性や長期的な成長可能性といった“馴染む力”を見落とすケースも少なくありません。フォロー体制が整っていない企業だと、入社してすぐに高い成果を求められ、つまずいた人が放置される構造が生まれます。短期離職につながるミスマッチは、こうした組織の“急ぎすぎ”から生まれていることもあるのです。転職エージェントを使ってもミスマッチするのはなぜか転職エージェントは、求人紹介や応募書類の添削、面接対策などを通じて転職活動をサポートしてくれる存在です。しかし、そんなプロの支援を受けていても、入社後にミスマッチを感じる人は少なくありません。その背景にはいくつかの理由があります。1つは、「どんなに丁寧にヒアリングをしても、入社後のリアルな空気感や細かい人間関係までは、エージェントにも見えない」という限界です。たとえば、「チームで協力する社風」と紹介された会社に入社したものの、実際は個人主義の色が強く、助けを求めにくい雰囲気だったというような話もよくあります。さらに、転職エージェントの仕組み自体が“成功報酬型”であるため、企業に採用されれば報酬が発生する構造になっています。そのため、マッチ度よりも「内定につながりそうな求人を優先して紹介する」ケースも一部には見られます。エージェントの善意を疑う必要はありませんが、最終的に“選ぶ”のは自分自身。依存しすぎず、納得できるまで情報を見極める視点をもちましょう。転職でのミスマッチを防ぐ方法ミスマッチを完全にゼロにするのは難しくても、「あとから後悔する確率」をぐっと減らすことはできます。ここでは、実践的かつ具体的な3つの方法を紹介します。転職理由と希望条件をセットで整理する「前職を辞めた理由」と「次に求める条件」は、本来ひと続きで考えるべきものです。たとえば、「ノルマのプレッシャーが強すぎて辞めた」のであれば、「数字よりもプロセスを大切にする評価制度」を求めるのが自然です。ここが整理されていないと、「とりあえず知名度がある企業」「給料が高い会社」など、別の軸で選んでしまい、また同じことを繰り返しかねません。1度ノートに書き出すだけでも、判断のブレを減らす軸が見えてきます。自分の“弱み”や“苦手なこと”も正直に伝える面接ではつい、「できること」を中心に話しがちですが、実は「できないこと」こそがミスマッチを防ぐ鍵になります。たとえば、「複数の業務を同時に進めるのが苦手」「短納期よりも丁寧さを重視したい」といった特性は、企業のスタイルと合わないと、入社後に強いストレスになります。ある女性は、内定を取るために「営業にも前向きです」と言って入社しましたが、実際は人と話すことに強い苦手意識があり、結局数カ月で退職したといいます。勇気を出して「そこは自信がありません」と伝えることで、企業側も適切なポジションや期待値を設定できるようになります。無理に“できる自分”を演じる必要はありません。企業の“言葉”を鵜呑みにせず、具体例を掘り下げて聞く「アットホームな職場」「風通しの良さ」このような言葉は曖昧で、企業ごとに意味合いがまったく違います。そこで大切なのが、「具体的にはどういう場面でそう感じられますか?」といった深掘り質問です。たとえば「裁量が大きい」と言われたら、「どの業務で、どのくらいの判断を任されていますか?」と尋ねてみましょう。質問を通して、表現の裏にある“温度感”を確かめることができます。また、面接官が答えづらそうにしたり、回答が曖昧だった場合は、それも重要な手がかりです。言葉の奥にあるリアルを見ようとする姿勢が、後悔のない転職を後押しします。ミスマッチ退職は次の転職で不利?ミスマッチによる短期離職は、次の転職でマイナスに見られる可能性があります。ただし、それは「理由をうまく説明できない場合」に限られます。採用担当者が気にするのは、回数や期間そのものより、「なぜ辞めたのか」「次は何を重視しているのか」といった背景や考え方です。たとえば、「業務内容が聞いていたものと異なり、自分の強みを発揮できなかった。その経験から、自分に合った職場環境を見直した」と話せれば、むしろ前向きな印象を与えることもできます。早期退職=不利ではなく、“語れない早期退職”が不利になると考えましょう。転職の失敗はほとんどが「ミスマッチ」転職後に「失敗だった」と感じる人の多くは、実は何かしらの“ミスマッチ”に直面しています。仕事内容、職場の雰囲気、価値観など表面的には違って見えても、根本的な原因は「合わなかった」ことに集約されることがほとんどです。大切なのは、1度のミスマッチを失敗で終わらせず、そこから「自分にとって何が大事か」を学び、次に活かすこと。ただ、現実には短期離職の経歴があると、理由が正当でも選考で敬遠されるケースがあります。だからこそ活用してほしいのが、短期離職者向けの転職支援サービス「Zerobase」です。Zerobaseには、短期離職に理解のある企業だけが登録しており、「合う人と長く働きたい」と本気で考えている企業が集まっています。自分を偽らず、等身大で転職活動できるのが強みです。さらに、忖度なしのマッチ度診断機能で、自分に合う会社が数値として見えるのも安心材料の1つ。転職でつまずいたからといって、人生が終わるわけではありません。むしろ、次こそ納得のいく1歩を踏み出すチャンスが今、目の前にあるはずですよ。