「新規事業の目処なし」1ヶ月で退職。放射線技師からキャリアコンサルタントへ、異業種転職の苦悩と現在。

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「新規事業の目処なし」1ヶ月で退職。放射線技師からキャリアコンサルタントへ、異業種転職の苦悩と現在。

診療放射線技師として病院で4年間勤務してきた坂井さん。

現場の閉塞感から「外側から医療を支えたい」と人材業界へ飛び込みましたが、入社後に待っていたのは、聞いていた新規事業の凍結とテレアポに追われる日々でした。

わずか1ヶ月での離職という挫折を経験し、一度は現場の技師に戻った坂井さんですが、現在は再び民間企業で「やりたかった仕事」に携わっています。

短期離職という選択のリスクと、その後のキャリアで掴んだ納得感について、リアルな軌跡を伺いました。

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坂井さん1

▼坂井さんのプロフィール▼

項目

内容

ニックネーム

坂井

現在の年齢

32歳

性別

男性

短期離職したときの年齢

28歳

短期離職した会社の業種・職種

人材サービス業界/キャリアコンサルタント

在籍期間

1ヶ月

短期離職の回数

1回

現在の状況

医療系企業の支援事業担当

病院の外から医療を支えたい。放射線技師からの大きな転身

Zターン編集部
坂井さん、本日はご参加いただきありがとうございます!よろしくお願いします。
坂井
よろしくお願いします。
Zターン編集部
余談なのですが、坂井さんは32歳ということで、私と同い年、同級生ですね(笑)。今日はリラックスしてお話しいただければと思います。
坂井
あ、そうなんですね!よろしくお願いします(笑)。
Zターン編集部
さっそくですが、坂井さんはもともと放射線技師として病院で働かれていたんですよね。なぜ民間の人材企業へ転職しようと思われたのですか?
坂井
総合病院で4年ほど働き、一通り技師としての仕事は経験してやりがいも感じていました。ただ、病院だと最終的な決定権は常に医師にあります。もっとこうすべきだという意見があっても、技師の立場からは変えられないことが多くて
Zターン編集部
現場ならではの、もどかしさがあったのですね。
坂井
はい。「中にいたら何も変えられない」と感じて、外側から違うアプローチで医療を支えたいと思ったのが転職のきっかけです。在籍中から活動して、ほぼ内定をもらった状態で退職し、1ヶ月ほど自分の時間を設けてから入社しました。

「新規事業はペンディング…」聞いていた話と違う、小規模オフィスでの現実

Zターン編集部
入社されたのは、薬剤師向けの人材エージェントだったそうですが、どのような役割を期待されていたのでしょうか。
坂井
医療従事者の相談窓口という新規事業を立ち上げる話でした。すでに薬剤師や看護師が在籍していて、他の職種も欲しいということで、技師である私が採用されたんです。「すぐにやります」という話だったので、すごく期待していました。
Zターン編集部
期待に胸を膨らませての入社だったんですね。実際に働いてみて、最初に違和感を感じたのはいつ頃でしたか?
坂井
本当にすぐです。ホームページではしっかりした規模に見えたのですが、行ってみたら社員は5人ほど。何より、新規事業の話が完全にペンディング(未定)になっていたんです。
Zターン編集部
え、最初から話が違ったんですか……。
坂井
「いつからやるんですか?」と聞いても「目処は立っていない」と。しかも入ってみたら看護師もいなくて、薬剤師も辞めると言っている状況。実態は既存のエージェント業しかやっていませんでした。

顔の見えないテレアポの毎日。技師としての自負と現場のギャップ

Zターン編集部
本来やりたかった相談業務ではなく、エージェントとしての営業がメインになったわけですね。
坂井
はい。毎日ひたすらテレアポです。病院薬剤師ならまだ分かりますが、企業や研究系の製薬会社など、全く分野が違うところに電話をかけろと言われても、仕事内容の説明すらまともにできませんでした。
Zターン編集部
技師として患者さんと直接接してきた坂井さんにとって、その環境は辛かったのではないですか?
坂井
そうですね。電話だけで表情も見えない状態でやり取りをするのが、自分には違和感というか、やりづらさを感じていました。技師を離れすぎるのも怖くなり、入社1ヶ月で「もう辞めよう」と決意しました。
Zターン編集部
1ヶ月での退職となると、会社側の反応も厳しかったのでは……。
坂井
かなり色々言われました。でも自分の決意は固かったので、2週間で退職させてもらいました。その後すぐにクリニックへの転職を決め、5ヶ月ほど働きましたが、そこでも立て続けに上手くいかないことがあって、少し精神的にきてしまった時期もありましたね。

切り替えるのは、気持ち?それとも仕事?

衝動的な離職はリスク。それでも回り道したからこそ出会えた「やりたいこと」

坂井さん2

Zターン編集部
その後、別のクリニックで3年勤め、現在は再び民間企業で活躍されているんですよね。
坂井
はい。今は病院の支援事業を担当していて、自分がやりたいことにドンピシャで携われています。技師を離れようと思った当初の目的が、ようやく今の会社で果たせている感覚です。
Zターン編集部
紆余曲折を経て、納得のいく場所に辿り着かれたのですね!では、まさに今、短期で辞めようと考えている人たちにアドバイスをいただけますか?
坂井
自分の経験から言えば、衝動的に辞めるのはリスクが高いなと思います。「あの時続けていれば違う自分がいたかも」と後悔した時期もありました。
Zターン編集部
「一度立ち止まる」ことも大切だということですね。
坂井
はい。それでも辞めると決めた選択が間違いだとは思いませんが、少し続けてみることで得られる価値も確かにある。将来の自分の価値を考えて、一度冷静に選択肢を残しておくのもいいんじゃないかなと思います。
Zターン編集部
自身の挫折を乗り越えたからこその、重みのある言葉です。坂井さん、ありがとうございました!

編集部コメント
坂井さんの体験は、異業種転職において「入社前の期待」と「現場の実態」が乖離した際の典型的な苦悩を示しています。

特に新規事業を理由とした採用では、事業の進捗確認を怠ると、坂井さんのように望まないテレアポ業務に忙殺されるリスクがあります。

一方で、1ヶ月という短期離職を経験しながらも、その後再び技師として足場を固め、現在は理想の仕事に就いている点は非常に示唆に富んでいます。

短期離職はキャリアにおける大きな回り道かもしれませんが、その経験があったからこそ「本当にやりたいこと」への慎重さと情熱が磨かれたとも言えます。安易な離職を戒めつつも、自分の軸を諦めない大切さを教えてくれるインタビューでした。

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