「なんか気分が落ち込んでいる。楽しいことをしても回復しない。病院で自律神経失調症と診断された……。」
このような状況では、もう仕事を続けるのが限界だと感じていませんか。休職か退職か、どちらを選べばいいのか決められないまま、毎日をやり過ごしている方は少なくありません。
この記事では、自律神経失調症の症状の基本的な理解から休職・退職それぞれの選び方まで、判断の軸になる情報をまとめてお伝えします。

「なんか気分が落ち込んでいる。楽しいことをしても回復しない。病院で自律神経失調症と診断された……。」
このような状況では、もう仕事を続けるのが限界だと感じていませんか。休職か退職か、どちらを選べばいいのか決められないまま、毎日をやり過ごしている方は少なくありません。
この記事では、自律神経失調症の症状の基本的な理解から休職・退職それぞれの選び方まで、判断の軸になる情報をまとめてお伝えします。
自律神経失調症は、体の機能を無意識に調整する自律神経のバランスが乱れることで、心身にさまざまな不調が現れる状態です。
まずは病気の全体像を正しくつかんでおくところから始めましょう。

動悸・息切れ・頭痛・めまい・倦怠感・不眠・冷え・のぼせなど、症状は人によって大きく異なります。
胃もたれや下痢・便秘といった消化器系の不調、首や肩のこり、手足のしびれが出る方もいます。
これらは交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで起きると、厚生労働省のe-ヘルスネットでも説明されています。
出典:自律神経失調症 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 厚生労働省
症状が重なるため、うつ病と混同しやすいですが、2つの違いを整理すると、以下のとおりです。
自律神経失調症 | うつ病 | |
|---|---|---|
症状の主体 | 身体症状(動悸・頭痛・めまいなど) | 精神症状(気分の落ち込み・無気力など) |
気分の波 | 比較的ある | ほぼ一日中続く落ち込みが特徴 |
移行リスク | 長引くとうつ病に移行することがある | — |
症状が2週間以上続くようなら、自己判断せず専門機関に相談しましょう。
出典:自律神経失調症 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 厚生労働省
長時間労働職場の人間関係仕事上のプレッシャーこれらは、自律神経失調症の主な誘因のひとつです。
仕事が原因で発症した場合、その環境に居続けながら完治させるのは現実的に難しいケースが多くあります。
ストレスの根本が取り除かれない状態では、治療と症状悪化がいたちごっこになりやすいためです。
症状が軽度であれば、生活リズムの改善や通院を続けながら仕事を継続できる方もいます。
ただし、「働きながら治す」かどうかの判断は自分だけでしないことが大切です。
主治医から就労継続は難しいと言われている場合は、休職・退職の検討に移るべきサインと受け取ってください。
出典:治療と就労の両立支援のための事業場内外の産業保健スタッフ等の連携 | 厚生労働省(PDF)
「休んでばかりで情けない」と自分を責める方がいますが、自律神経失調症は明らかな身体の病気がないにもかかわらず自律神経のバランスが崩れて全身に不調が出る、医学的に認められた状態です。
仕事が続かないのは根性の問題ではありません。
「病院でまだダメと言われているのに、上司に気持ちの問題じゃないの?と言われた」「自分の判断で復帰していいのかわからないから通院しているのに…」。Xにはこうした声が多く投稿されています。
医師が「まだ休んで」と判断しているあいだも、職場から暗に復帰や退職を促されるケースは珍しくありません。
症状を「気持ちの問題」と片づけて無理をすることが、回復を遅らせます。
「前職のストレスで自律神経失調症になり退職、半年かけて体調を戻した。新しい職場で1年以上経つが、今もキャパを超えると涙が止まらない」という声もあります。
焦って復帰するほど、その後の回復に時間がかかることを、経験者たちは身をもって示しています。
https://twitter.com/Chocochiffn21/status/2036595372718710791
https://twitter.com/meka1203/status/2011985503948853756
https://twitter.com/cocochi_111_98/status/1960643956875710848
https://twitter.com/momokiaki/status/2043135141049209251
ここで「Zターンのすゝめ」編集長である鷺森の実際に合った体験談をお伝えします。
27歳のとき、私は新卒で入った事業会社を3年で辞めました。
マルチタスクをそつなくこなす毎日。器用貧乏な働き方に違和感を覚え、「何か一つ、武器になるスキルを身につけたい」と思ったのがきっかけでした。
次の職場はすぐに決まりました。
広告、SEO、Webディレクションまで手がける勢いのあるベンチャー企業。実力者が集まる環境に、当時まだ独学で仕事をしていた私は強く惹かれました。「ここでなら成長できる」そう信じて入社を決めました。採用はポテンシャル枠でした。
しかし、初出社日からそのイメージは崩れます。
午前中に簡単な説明を受けたあと、午後には現場へ。「問い合わせを増やしてほしい。やり方は任せる」それが最初のミッションでした。
ポテンシャル採用のはずなのに、いきなり結果を求められる。
戸惑いながらも、初月から課されたノルマに向き合い、自分でTo doを組み立て、進捗を報告する日々が始まりました。
ただ、明らかにキャパを超えていました。
休日でも鳴り止まないチャット通知。早朝から夜遅くまで働くチーム。昼休憩を取る人はいません。進捗会議では厳しく指摘されることも当たり前でした。
それでも「ここで踏ん張らなければ成長できない」と、自分に言い聞かせて働き続けました。
限界は、4週目の月曜日に訪れます。
朝、ベッドから起き上がれませんでした。
行かなければいけない。頭ではわかっているのに、体が動かない。
無理に動けば、何かが壊れてしまう。そんな感覚でした。
私は上司にチャットで「もう続けられません」と送り、そのままメンタルクリニックへ向かいました。
診断は、自律神経失調症でした。
正直、それまで他人事のように思っていた症状でした。
ですが、実際に自分がなってみると、想像とはまったく違いました。
楽しい、悲しい、嬉しい。そういった感情がほとんど湧かない。
ただ、何もしたくない。無気力な状態が続きました。
その後、私は仕事を辞めました。
そして、心を休めるために箱根でリゾートバイトを始めます。
当時はコロナ禍でシフトも少なく、時間だけはありました。
自然の中で、ただゆっくりと過ごす日々。自分と向き合う時間が続きました。
3カ月ほどで、少しずつ回復していきました。
経済的には決して余裕があったわけではありません。それでも、「最短で心を立て直す」と決めて動いた選択は、今振り返ると間違っていなかったと思います。
あのとき無理を続けていたら、もっと長引いていたかもしれません。
だからこそ今は、あのときの自分に「よく決断した」と言ってあげたいと思っています。
休職か退職かの正解は、症状の重さと職場環境の2軸で変わります。
自分の状況に照らしながら、それぞれの選択肢が合うケースを確認してみましょう。
めまいや動悸が続いて通勤自体がつらい、あるいは医師から「しばらく休むように」と言われているなら、まず休職を選ぶのが現実的です。
休職中は傷病手当金として標準報酬日額の3分の2が最長1年6カ月支給されるので、収入面での不安は想像より小さくなります。
休職中は「早く復帰しなければ」という焦りが再悪化を招きがちです。
最初の数週間は家事も最低限にして、睡眠と食事のリズムを整えることだけを考えましょう。
ハラスメントが常態化している、上司や職場の構造そのものがストレス源になっているといったケースでは、休職して戻っても状況は変わりません。
「職場に戻ることを想像するだけで症状が出る」という状態が続くなら、退職が現実的です。
退職後は雇用保険の基本手当(失業給付)が受け取れますが、自己都合退職だと給付開始まで2カ月以上かかります。
医師の診断書があり、健康上の理由での退職と認められた場合は給付制限が免除されることもあるため、ハローワークへの確認をおすすめします。
症状が軽度で、原因が特定の業務や部署に絞られるなら、休職・退職を決める前に社内で動く余地があります。
まず主治医に「業務軽減が必要な状態である」という診断書を出してもらい、それを持って人事か直属の上司に相談するのが最も通りやすい進め方です。
「弱みを見せたくない」と感じる気持ちはわかりますが、診断書という客観的な根拠があれば感情論にならずに交渉できます。
異動や時短勤務が認められれば、退職・休職より生活への影響が少なく済みます。
ただし、相談しても改善が見られない場合は次のステップへ進むことも考えましょう。
「何カ月休めばいいのか」「会社にどう伝えればいいのか」という疑問は、休職を考え始めた人が最初にぶつかる壁です。
期間の目安と手続きの流れを、それぞれ具体的に確認しておきましょう。

自律神経失調症による休職期間は、症状の重さと原因ストレスが取り除けるかどうかで大きく変わります。
軽度で職場環境も改善できる見込みがある場合は、1カ月程度の休養で症状が落ち着き、復帰できるケースもあります。
一方、長期の過労が背景にあったり、職場環境そのものがストレス源だったりする場合は、3カ月以上の療養が必要になることも少なくありません。
1ヶ月で復帰できる人とそうでない人を分けるのは、休み始めて2〜3週間で倦怠感や不眠が軽くなるかどうかです。
この時期に改善の兆しが見えない場合は、主治医と相談しながら休職期間を延ばすことを検討してください。
焦って早期復帰すると再休職につながりやすいので、よく吟味しましょう。
休職を始めるには、まず主治医に診断書を書いてもらいます。その診断書を直属の上司または人事担当者に提出することが、休業開始のスタートです。
厚生労働省の職場復帰支援の手引きでも、主治医が作成した病気休業診断書の提出から休業が始まると明示されています。
出典:心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き|厚生労働省
相談の場では、病名と「医師から休業が必要と言われた」という事実だけ伝えれば十分です。症状の詳細を細かく説明する必要はありません。
会社側は診断書を受け取った後、休職辞令の発令と傷病手当金の手続き案内へと進むのが一般的な流れです。
ただし、休職制度の有無や取得できる期間の上限は就業規則によって異なります。
退職を選んだ場合でも、手続きの順序と使える制度を知っておけば、動き出しやすくなります。
民法第627条では、退職の意思を示してから2週間が経過すれば労働契約が終了します。
ただし自律神経失調症のように「やむを得ない事由」がある場合は、診断書を添えて即時退職を申し出ることも法的に認められています。
「2週間待てない」と感じるほど体調が悪いときは、この選択肢を主治医に相談してみてください。
出典:(6)仕事を辞める場合(退職)と辞めさせられる場合(解雇)|厚生労働省(PDF)
手続きの流れは、以下のとおりです。
引き継ぎは体調に合わせて最小限に絞ってOK。
退職届の理由欄には「一身上の都合」ではなく「体調不良のため」と記載しておくと、次に説明する失業給付の手続きで有利になります。
退職後に頼れる公的制度は、主に傷病手当金と失業給付の2つです。
傷病手当金は、在職中から受給を開始していれば退職後も継続して受け取れます。支給期間は支給開始日から通算1年6カ月で、1日あたり標準報酬日額のおよそ3分の2が支給されます。
ただし退職時点で健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あることが条件です。
失業給付については、自律神経失調症による退職は「特定理由離職者」に該当する可能性があります。
この場合、通常12カ月必要な雇用保険の被保険者期間が6カ月に短縮されます。申請にはハローワークへの届け出と医師の診断書が必要です。
出典:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準|厚生労働省(PDF)
なお、傷病手当金と失業給付の同時受給はできません。療養中は傷病手当金を優先し、働ける状態に戻ってから失業給付を申請するのが基本の流れです。
入職後まもなくで被保険者期間が短い場合は退職後の継続給付を受けられないこともあるため、在職中から早めに申請準備を進めることをおすすめします。
退職後の転職活動への影響を心配する方は多いですが、準備の仕方と使うサービス次第で状況はかなり変わります。
短期離職が転職活動で不利に働くかどうかは、「理由をきちんと説明できるか」によって大きく変わります。
自律神経失調症による体調不良であれば、医師の診断書という客観的な根拠があります。「体調を崩して退職したが、今は回復し、働き方も見直した」という流れで伝えると、多くの採用担当者に受け入れられやすいです。
逆に注意が必要なのは、体調が安定しないまま焦って次を決めてしまうケースです。また同じような環境に飛び込んでしまうと、再発のリスクが高まります。
転職活動のペースは、体調と相談しながら決めましょう。
短期離職経験者の転職活動では、求人の数よりも「自分の状況を理解してくれる会社かどうか」が大切です。
転職マッチングサービス「Z-base」は、短期離職に理解のある企業の求人のみを掲載しているため、離職期間が短いことが選考で足かせになりにくい仕組みになっています。
また、企業と求職者の双方が働き方タイプ診断を行い、その結果をもとに相性マッチングをする点も特徴です。
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短期離職後の転職活動で苦労している……という方は、まず数分で結果が出る診断から始めましょう。
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